二条城絶叫

john fruscianteと荒木飛呂彦と舞城王太郎と伊藤計劃が好きすぎて二条城にて絶叫。連絡先は2jojojotaroアットマークgmail.com まで。 Last.fmのアカウントはhttp://www.lastfm.jp/user/nijojo

感想/ドラマ/under the dome season1

 まさかのSeason2に続く。

 なんも解決してないのにこれかよー。1個目の卵は解決したけど2個目の卵がー!とかならまだ納得できた。あまりにひどすぎるというかビビるよね。

 

 いやー、なにこれw

 ちょっとそれ以外の感想が出てこないドラマも珍しいというかなんというか。

 Season2で完結するならSeason2見るけど、どうせSeason3とか出しそうだし、これは当分様子見な方向でいくしかない・・・。

 

 

 いやー、酷い

新年ですね

 2014年とかあんまり現実味がない。っていうのも、子供のころエヴァオタだった私にとって2015年は相当先の未来だったからだ。それが来年って。ぶはw 想像していたよりもずっと未来が現実過ぎてなんだかなぁーって思う

 年末年始から仕事再開でしたしねー。

 あー、あれ見ましたあれ、ゼログラヴィティ。仕事終わった後の31日の深夜にw年越しグラヴィティでしたよ。そんで明治神宮初詣って人ごみでわちゃわちゃされてまた仕事ですからね。勘弁ですよまじでー。

 

 

 それはそうと12月終わりにロイド・カウフマンが来てたらしくて。

 悪魔の毒々モンスターの人なんですが、彼の経営するプロダクションの制作した映画の毒々率の高さはいつみても笑える。

 

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88

 

 

 そんなこんなで新年から休みなくお仕事で辛いです・・・。

感想/映画/キャリー(2013)

 北海道で新旧見比べをやった時に書いたことをサルベージ。

 

 32%

 クロエ・モレッツがかわいすぎる。良くも悪くも。

 良かれと思ってやってる事が全部裏目に出て、あのラストに繋がるのがこの作品の良い所。良かれと思ってやってるのに裏目に出てしまう、歪んだ愛情の親とか思春期特有の不安定さとか学校コミュニティーの未熟で刺々しい構造とか、そういう原因をこれでもかこれでもかと意識させてくるのが最大の売り。

 世の中に溢れている理不尽さが思春期特有の繊細さと結びついて、スプラッターかつグロな世界を作ってしまう・・・ってもうねー。スティーブン・キングは本当に天才だなぁとしか。しかも、映画が結末に向かって走っていくのに対して原作は全く真逆の、新聞とかインタビューを通して何故どうしてWhyなんだぜ?と真相に迫っていく構成ですからね。天才ですよ。

 それを映画にしてわかりやすーくしたのが76年(だよね)のキャリーの良さだった。ってみんな言ってるし、今更言うことじゃないけど。

 で、この映画は原作をもとにリブートしたのではなく、あくまで76年の映画のリブート作なんだよねー。真っ向から競合してる。

 76年のヒロイン役はいかにも冴えなそうなギリギリのラインを突いていてそれが凄い良かったんだけど、クロエ・モレッツはちょっと可愛すぎるよね。しかも肩幅広いしガタイが良いから、苛められっ子にはそぐわないというか。

 周囲の陰湿さがもっと強ければそれもマッチするんだけどこの映画だとそんなことないし。地域の底辺校に大抵一人はいるじゃん?綺麗すぎて逆に浮いて苛められるとこまでいってクラスの不良の性の捌け口になってるような子。映画なんだし、そのレベルまで追求しちゃえば良かったんだよ。

 クロエ・モレッツは主役にするには可愛すぎてキャリーの舞台装置がちゃんと機能しなくなってるんだから。

 舞台装置としては可愛すぎるクロエ・モレッツを主役にする以上もっと過激にするべきなのに、これはかなりマイルドだからなー。母親がキャリーを自宅で出産して、自分の性欲のために産まれたばかりのわが子を殺そうとするシーンとか、新作にはねぇし。キング原作のドロドロ要素なんて跡形もねぇですよ。

 クロエ・モレッツ可愛すぎるし。

 

 その辺のミスキャストと、監督と脚本のひよりっぷりがすべてを台無しにしてるなぁとは思う。とはいえ、その分とっつきやすくなっているのも事実。どっちがいいかは世間の判断に委ねるしかない。

 ちなみにwikiに記載されているrotten tomatoの評価によると、批評家支持率51%、平均点は10点満点中5.4点と割れてる。

『ニューズデイ』のレイファー・ガズマンは「ブライアン・デ・パルマ監督版の素晴らしい演出を焼き直しただけの映画だ。」と批判した[18]

その一方、『サンフランシスコ・クロニクル』のミック・ラッサールは「新鮮さはないものの、大いに満足できる映画となっている。」と評した[19]

 というのも、すごく納得できる。そんな映画だよね。個人的には32%の評価ですよ。保守的過ぎ。監督であるキンバリー・ピアースは筋金入りのレズビアンなんだけど、その感性が生かされているかと言えばなそんなこともないしね。

 Boys dont cryは物凄く良かった。この監督にしか撮れない映画だった。でもこのキャリーはそういうこともないよねー。視点を変えても弱いところだらけだし、やっぱりこの映画はそれほど評価できない。

 どっかいいところあった?クロエ・モレッツがかわいいってこと以外でさ。

書評/イトカツ/銀のニーナ 1-3

 61%

 

東京で職を失い田舎へ戻ることになった志摩崎修太郎と、美しい銀の髪と蒼い瞳を持つ少女・ニーナ。
無職独身27歳の叔父と、銀髪碧眼日本マニア10歳の姪が、高原の街でゆるやかな生活を送る──。
日本の夏の様々な風習に目を輝かせるニーナが可愛くて、癒されると同時に励まされる!! と大評判の

 よつばと!の二匹目のどじょう漫画。

 そう言われても反論は出来まい。中途半端なオッサンとちっさい女の子のゆるい日常ってコンセプトなんだから、よつばと!って言われてもしょうがない。よつばと!ベースに一歩進んだ何かを積み上げた漫画っていったら、子育ての苦労にクロースアップした、宇仁田ゆみのうさぎドロップとか?あれ面白かったなー。

 で、この漫画は何を積み上げてるのか?って多分何も積み上げてない。ただ、よつばと!に欠けているもの、例えば連載回数の少なさ、刊行ペースの遅さなどを突いて突いて突いて突きまくっている作品なので、狙いとしては間違いなく成功している。素晴らしいです。

 よつばと!が舞台を都市郊外のベットタウンに据えているのに対し、こちらは最初から田舎に設定しているため、よつばと!が描きたくてもなかなか描けなくなっている非日常感でありながらも現実的な日常感をすんなりと描けているのが素晴らしいですね。

f:id:yoshikage_nijojo:20131229142502p:plain 

 10歳の金髪少女が乳首丸出しでお風呂入ってるのはこれ法律的にどうなのよ?とか思うし、海外出版とか色々考えた時におしまいで色々終わってるのはお前のほうだよ、って思わず突っ込みたくなるわけだけど、視点を変えればよつばと!が出来ないことを積極的にこなしているわけで、きっちりと需要を満たせているわけですから。

 痒いところに手が届く理想的な二匹目のどじょう漫画って言いたいんだけど、そういうところを極めていっちゃえばそれってオリジナルだしね。この漫画は間違いなくオリジナルの域に達してるよ。凄いよほんと。よく先行作品を研究しているし、自分の長所と組み合わせて上手く行ってる。それが出来る人は本当に世の中に少ない。

 主人公の眉毛がぶっといのだってよつばとのヒロインを踏まえてわざとやってるんだろうし。1話で語られる、ようじょと同棲する設定を捕捉補強する会話もよつばと!には無い物だ。この手の漫画でものすごく批判される大人や高齢者の不在も上手く説明できてる。

 先入観や批判を受ける事を予測して書いているのが本当に素晴らしい。それって自分の作品の分析と他人の作品の分析が適切に出来ている、ってことだもん。経営者とか編集者には必須の素質ですよ。そしてそれを持つ人は限りなく少ない。

 差別化が上手く出来ているし、批判を踏まえた作品作りが出来ているから売り込みや説得も容易になるわけです。肝心の絵がどうだとか、漫画的中身がどうだと言った部分だって、よつばとの劣化という向きはややあるものの、独自性をしっかりと持っている。

 この漫画は、日常ものである需要が無いと感じたら、成長させてしまっても構わないってのも強いところ。季節をすっ飛ばして成長させていって思春期特有の悩みを中心に話を作っても面白いし、仮にニーナと主人公がくっつく終わり方を迎えたとしても、うさぎドロップみたいに「気持ち悪い」「有りえない」といった批判は躱せるような構成になっている。

 日常側にシフトしていって7~8巻くらいで終わってもいいし、心情描写に重きを置いたストーリーものにシフトしていって13~15巻くらいで終わってもいいし、本当に良く出来てる。とはいえまだよつばとの域を出ていないという意味では薦めにくい。上位互換には無い物が核になったときが本番、ということで、完結が近くなるにつれ評価は100%に近づいていくだろうなぁと。

 すごいよこの作者。ものすごい切れ者。

書評/ガールズ・ゴー・アラウンド 全二巻/千田衛人

 まだニ巻は出ていないけどいちおう連載が完結したので。

 

 

 13%

 

 ループ物。

 ループ物の先行作品は数多く世の中にあり、しかもだいたいレベルが高い。ネタとしては出尽くした感がある題材だ。先行作品の平均値がずば抜けて高いために手を付けるとなるとハードルが物凄く上がってしまう、そんな材料をどう調理するのか楽しみに読んでいたんだけど、最後まで満足する事はなかった。

 使い古されたラノベ調の定型モノローグに始まり、「なんだ学園ハーレム物か」と思った所でループ物であることが判明する導入は完璧。あまりに鮮やかで贅沢で、逆に、もっと粘って張れるだけの伏線を張ってから明かした方が良かったんじゃないのか?とも思うくらい。そこからは既視感ある展開ばかりで興味が薄れていく一方だったのが本当に悔やまれる。

 

 読者にとって謎解き最大のカタルシスは伏線を回収していく愉しみだ。考えながら読む楽しみがこの漫画にはない。例えば先行作品であれば、未来日記なんかはその点がずば抜けて良かったのです。伏線の回収っぷりが。

 この漫画も日常やるだけやって、引き込むだけ引き込んでおいて、複線貼るだけ貼っといてから怒涛のループ物謎解き突入ってやった方が良かったんジャナイカナーと思ったんだよね。花咲くいろはで作者が培った経験もそっちの方が生かせただろうと。そのあたりの戦術の甘さがあまりに致命的。なんで自分のやったことないところで勝負しかけて来たんだろうと。実績ある作家なんだし、やりたいことがあるなら、先行作品で培った経験を生かして土壌を作ったうえで挑戦すればよかったんだよ。一つの話で。ストーリー要素重視、謎解き重視の作品をやったことがないのにやったら失敗するに決まってるだろうと。編集とか作者周りの友人知人は誰もアドバイスしてやらなかったのかとw

 いやほんとうに。考えなしにやってしまったんだろう、というか、先行作品をどう超えるかについて考え切れてなかったんだろうなぁと思う。その為に最大の演出をしてこれなのだとしたら、ストーリーテリングの才能が無いというか、先行作品研究が足りないと言うか。まぁ、だから2冊で連載終了なんだけど。

 

 

 絵は綺麗だという意味でずばぬけて上手い。イラストレーターらしい線だし構図だし面白いんだけど、綺麗すぎるのが逆に鼻に着くというか、食傷気味ですらある。逆に絵が下手くそだったら、そちらのほうが評価は上がったと思うんだよね。理不尽なもので、絵が綺麗であるということはアニメや挿絵ではプラス要素になるんだけど、漫画では必ずそうであるとは限らないのが本当に難しいなぁーと。

 日常物ならねー、それだけで加点なんだけどねー。

 

 そして思うのは、内面描写をするのに殆ど文章使うなら小説でやれよと。漫画でやるべき内面描写ってのは行動とかを積み重ねることであって、文章は最小限にとどめるべき。そうすることで小説には出せない漫画独特の深みが出せるんだけど、この作品ではどっちつかずになっちゃってるから失敗してるとしか言えない。

 心情描写をモノローグでこなしつつ、って漫画でスクエニ系だと、瓦敬介が物凄く上手なのでアドバイス聞きに行った方がいいんでねーの。方向性としてものすごくかぶってるし。

 

 まー、仕事の絡みでなければ読まない漫画だったなー。売れないよね、この作品。部数とかじゃなくて、営業が出来ない。この漫画じゃないと読めない何かが絶望的に無いのにどうやって売りこめって言うんだよ!って話。イラストレーターとしての売りが、っていうならせめてtoi8くらいの実績が無いと売りこめないってのが正直なところだし、ループ物は優良なライバルが多すぎてキツイし。女の子が可愛いとか絵が綺麗だったら似たようなモンがゴロゴロしてるし・・・。

 同じような物が並んでる中で同じような物を売るのが最も難しいので、やっぱり欲しいのは異色さなんですよねー。というわけで次回作に期待。

感想/映画/セクター5(Vampyre Nation/True Bloodthirst) 2012

 3%

 

 B級映画なのはわかっているんだけど、映画以前に映像として視聴に堪えない部分が多い。例えばカット割りが頻繁に行われるのは良いんだけど、その度に明るい場面→暗い場面と切り替わりが行われるとか、カット割りの過程でその後の展開のネタバラシがサラッと移りこんでいるとか、そういうのが凄く続くのでちょっとしたポケモンショックですよ。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%82%B1%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%82%AF)

 ストーリーについて触れると、吸血鬼と人間が生活圏を隔離しながらも共存しているルーマニアで吸血鬼&人間が惨殺される事件が発生する。なんとその犯人は汚染された血液によって退化(進化?)した吸血鬼、ジャイアントコウモリ男だった!国連の吸血鬼事務局捜査官を中心に、バンパイアハンターの人間とバンパイアハンターハンターのバンパイアが手を組みジャイアントコウモリ男に立ち向かう!という物。

 そう、ブレイドのパクリだよ。オリジナリティの欠片も無いけど、先行作品見てここをもっとこうしろよ!みたいな愛をぶちこんだ低予算映画がB級なんだからまぁそれは別にどうでもよくて。ただ、先行作品と全く同じなのに全てが劣化しちゃってて見るべきところが無いってのはどうなのよと。

 映像は欠陥だらけ、クリーチャー造形にこだわりがあるのかと言えばそうでもなく海外定番の造形だし、武器に変質的な愛があるわけでもない。演出だってここ数年のバンパイアもので定番になった動きだし。格闘シーンだって作りや演出が大学生レベルだし。

 登場人物は多いんだけど深堀りが出来て無かったり、設定を上手く説明できていない上にゴチャゴチャしすぎてるもんだから見ていて全く感情移入できない。

 例えば対立しあう人間VSヴァンパイアが憎みを乗り越えて協力関係を築くというところを見せたいのなら、人間側のバンパイアハンターを「自分の親も奥さんも子供もみんなバンパイアにレイプされて殺されたことにして、復讐でバンパイア殺して刑務所に入ってた問題児」みたいな設定にして、その苦悩をいかにして乗り越えるか、とかそういうところを見せないとつまらんのよ。

 バンパイアハンターがバンパイアを笑顔でグッチャグッチャに殺してるゴアシーン15分→路地で吸血鬼と人間がコウモリ男に襲われるシーン5分→みたいな感じの導入にした方が良かったんじゃないのかと。

 

GIGAZINEの求人を見て思うこと。

2007年の秋以降、ことあるごとに人材を募集してきましたが、今回はさらにもう一段階上のレベルアップを目指し、これまでとはまったく違う視点と条件で人材を募集することにしました。

端的に言うと、自分の時間を切り売りして時給換算し、「仕事は仕事、プライベートはプライベート」というような消極的考え方をする人ではなく、「自分はGIGAZINEだからこそできることをするためにGIGAZINEで働きたい、ほかのところでは働きたくない!」というプロフェッショナル的な考え方をする人を求めます。余所でも働こうと思えば働けるような人ではなく、「GIGAZINEだからこそ働きたい!」という人を求めます。


(中略)


現在、GIGAZINEは10名近くで構成されていますが、この中で編集長を除いて、記者・編集を最初から志して加わった者はほぼ皆無です。また、編集長自身がこれまでソフトバンク・ライブドアといった会社を経験してきたため、上からの命令ではなく、もっと自由に、そして自主的に動くことを期待してさまざまな社員を記者・ライター業務など未経験であっても将来の可能性に期待して雇ってきました。これは多彩な視点を持った人材を雇うことによって、多様な視点の記事ができることを期待してのものでした。

が、自分の好きなことや趣味をコアとして記事にすることを拒絶したり、編集長やデスクからの業務命令を拒否したり、挙げ句の果てには赤字を垂れ流しているにもかかわらず「もっと金を寄越せ」というようなことを言い始める編集部員が出るに至り、これを機にGIGAZINE内の刷新を図ることを決意しました。

つまり、GIGAZINEで働きたかったわけではなく、どこでも金さえもらえれば良かった、そういう人材を私は雇ってしまったのです。これが大きな間違いでした。

また、最初から「正社員」として雇ってしまったため、そのことがどのような意味を持っているのか、バイトや契約社員とは違う責任があるのだという意味を理解してもらうことができていませんでした。結果、バイトしか経験していない者をはじめとして、すべて時給ベースで考えるようになりましたし、プライベートの時間に勉強して自分の能力を上げようと考えることはなくなり、業務時間内にありとあらゆる仕事に関することをやろうとするものの、多忙なのでそのための時間がなく、ちっとも進歩しないという悪循環が発生してしまいました。

記事を作るというのは自分自身の全能力が問われるものであり、自分自身の成長なくして良い記事は書けません。ですが、その価値観を理解できる者とできない者との間の差は年々拡大していき、成長する者は自分のあらゆる時間を使って自己研鑽し、そうでない者は金の払われる業務時間内だけ仕事をして、プライベートの時間はすべて仕事以外に費やしました。結果、その実力差はもはや私が許容できる範疇を超えてしまったのです。できる者はますますできるようになり、できない者はますますできなくなっていくという格差が発生したのです。

情けない話ですが、この3年間、編集長である私自身が作成する記事本数を大幅に抑え、主に経営の方に携わることによって、各自の記事作成の下地を支えていき、編集長だけでは作成できないような多種多様な記事が増えることを期待し、さまざまなことを実行してきました。しかし、実情としては上記の理由によって真逆となってしまい、編集長である私一人で以前は書いていたジャンルの記事(ソフトウェアやネットサービス、問題提起系の記事や調査報道系の記事やまとめ系の記事)は激減、もしくは消滅してしまいました。

GIGAZINEの記事の質が低下しているという指摘も多数いただくようになり、それらを補うために「量から質は生まれる」ということで人をどんどん雇って記事の量を増やし、質を上げようとしてきましたが、そもそも私自身の価値観や世界観、問題意識や目指すものとあまりにも違いすぎる人材が多数派を占めるに至り、「払われた金の分だけしか働かない、働きたくない、記事を書くのは面倒くさい、そもそもできれば書きたくない」という風潮が編集部内に蔓延し、そのことを明言する者さえ現れました。

これが単純な肉体労働であれば、時給的発想があってもそれでいいかもしれませんが、GIGAZINEの記事作成・取材などはそれ自体が自分自身を鍛えて磨き上げるという完全な知的かつ創造的な仕事となっており、自分の持っている時間すべてを常に注ぎ込んでこそ良い記事ができあがるものです。実態としては、作家や芸術家のようなものに極めて近かったのです。世間一般の「仕事は仕事、プライベートはプライベート」という価値観とは真逆の価値観、それが必要なのです。会社にいる間だけ記事を書いて、自宅にいる間は遊んでプライベートをエンジョイするというようなタイプの人間では決してできないことだったのです。

私は自分自身が苦もなくどのようなジャンルの記事でも書くことができたため、ほかの人間もやろうと思えば、仕事として、そしてプロフェッショナルとして、どのようなジャンルについても好奇心を維持することができ、多種多様なものを生み出せるのだと信じ込んでいました。しかし、「好き」と「嫌い」、「快」と「不快」、「興味あり」と「興味なし」の壁を超えることは誰もできていませんでした。ごく一部、自分の好きなことをコアとして、さまざまなジャンルに手を伸ばしていき、好きと嫌い、遊びと仕事の垣根を乗り越えることができた者もいます。ですが、それは圧倒的少数派でした。

人間は学習することによって変わりますし、成長しますが、仕事の時間だけしか成長しない人間と、仕事以外の時間も積極的に自助努力と勉強を行う人間とでは成長速度はまったく違ってきます。すると今度はどうなったかというと、「自宅でも勉強する分はGIGAZINEの仕事のために勉強するのだから、労働時間、いわば残業+休日出勤のようなものだ。プライベートの時間に勉強しろというのはプライベートの時間に働けというのと同じだ。だからその分の金を払ってくれるなら勉強してやっても良い」というようなことになってしまったのです。

確かに会社が研修を行い、勉強のための時間と費用を負担する、そういうのもありかもしれませんが、GIGAZINEは10人程度の小さなところなので一日たりとも休むわけにはいかず、大企業のような充実したサービスはそもそも提供できないのです。どちらかというとベンチャー企業と同じです。しかし、「一流の会社と同じような労使関係を結んで雇用主と労働者の対等な関係を結ばなくてはならない。働いた分だけの給料はもらわなくては!」というような動きが出るにいたり、もはや我慢の限界を超えたというのが正直なところです。こちらの期待するだけの質の記事を書いて実績を出しているのであればともかく、そうでないのに金だけ要求されても困ります。

つまり、ひとりひとりがGIGAZINEを支えているのだという自覚が必要であるにもかかわらず、その自覚は皆無、むしろ態度だけがどんどん増長していったという感じです。

また、面接の時点では嘘のキレイゴトを並べ立て、どのような業務命令にも従うようなことを言っておきながら、実際にはあれがいや、これがいや、あれはできない、これはできない、そのようなことには興味がないからほかの人にやってもらってくれ、挙げ句の果てには好きなヤツが好きなようにすればいいだけであって、働けば働くほど損をする、あれもしてくれない、これもしてくれないというようなことまで言われるようになってしまいました。それらすべてを支えるために、私自身は土日祝も休まずありとあらゆる犠牲を払ってそういった人でも変わるのだと信じて今まで支えてきましたが、一度しかない私の人生を他人のためだけに費やし、自分のやりたいことをすべて封印し、能力を削られ、その果てに読者から「GIGAZINEはつまらなくなった」というようなことを言われ続けては、何のために何をしているのかがわからなくなりました。

この3年の間、自立的にしてくれることを期待していろいろと施策を打ってきましたが、私が失ったモノは非常に多く、直近の1年ではやりたいこともまったくできないようになり、一歩もどこにも進まなくなってしまいました。その結果、ほかの編集部員の機嫌を損なわないように顔色をうかがって基本的に命令はせず「お願い」ベースでいろいろなことをやるようになり、次第に編集部員の一部が増長しはじめ、「業務時間外だから何も手伝わない」というような状況にまで至りました。上から命令されるということが無く、いくらでもリスクゼロで命令を好きなだけ拒否できるため、支離滅裂な状態になっていきました。基本的に私自身、誰かに「怒る」ということがないため、なめられてしまったようです。怒られないとこちらの言うことを聞かないというのは、かなり低次元かつ低レベルで幼稚なことだと私は思うのですが、そういう社員ばかりを雇ってしまった私にも確かに責任があります。正直、GIGAZINEの中は今、ガタガタです。手が足りないのにもかかわらず、人を雇えば雇うほど私の負担が増していき、ほかの編集部員の給料を出すために月給も何もかも私が一番低いワーキングプア状態で、もう心身共に限界に達して倒れかけました。

この現状を立て直すため、本日付でついに編集部員一名を手始めに解雇しました。

今後も、反省の見られない者、GIGAZINEにとってプラスになる業務命令に従わない者、あまりに価値観の違いすぎる者は順次、やめていかざるを得ない状態になると思います。GIGAZINEで記事を書くというのは決して肉体労働ではなく、自己実現を兼ねている知的作業のはずなのですが、ただの「労働」として捉えているような者との価値観の落差に私がもはや耐えられず、なおかつ読者に提供される記事の質の低下も目に余るものが出ているため、次のような方針転換に至りました。

これまでは能力重視で採用していましたが、それ以前の問題として、そもそも本当にGIGAZINEで働きたいと思っているのか、それはGIGAZINEでないと実現できないことなのか、そういった「価値観」の一致と不一致を今回は最重要視します。

当然、採用してから面接などで言っていたことが「虚偽」であるということが判明した場合は即刻、やめてもらうことになります。自分を良く見せて嘘をついてGIGAZINEに入った人、要するに、「GIGAZINEで働くべきではない人」は基本的にアウトだと考えてもらって結構です。私がかなり高慢な上から目線の理由を並べ立てており、通常の一般社会における時給ベースの労働価値観と真逆のことを言っているということは重々承知していますが、GIGAZINEで働くという事は、普通の雇用主と労働者の関係とはまったく違うのです。「ニュースサイトで記事を書くというのは、普通の労働とは絶対に違うのだ!」ということを事前にちゃんと理解していただきたいのです。このことはブログを書いたりしている人であれば直感的に理解できると思います。好きだからこそきちんと書くのであって、ノルマで書いているわけではありません。バイトやパートの延長線上の時給ベースの時間の切り売りで考えていてはだめですし、自分のプライベートの趣味のためのお金が必要だから、遊ぶ金が欲しいから、ただそのためだけに働くというような人だらけでは、お互いに不幸になるだけだからです。

とりとめもないことや愚痴のようなことを書いてきましたが、以上がこの人材募集に至る経緯です。かなりハードルが高いことは承知していますが、願わくば、私と同じような志を持つ「同志」に来ていただければ、と考えています。いっしょにGIGAZINEを高みへ押し上げて、ひとりでは決してできないことをGIGAZINEでいっしょに実現しましょう。私は私と同じような人を、ここで待っています。

◆募集期間
8月2日(月)~8月9日(月)23時59分まで

◆募集職種
記者・編集

◆勤務地
大阪府大阪市

◆仕事内容
ニュースサイト「GIGAZINE」(http://gigazine.net/)の記事作成・編集

◆給与
応相談

◆勤務時間
応相談

◆勤務形態
応相談

◆応募資格

前歴・職歴・学歴・年齢・性別は就労できるのであれば一切問いません
 http://gigazine.net/news/20100802_gigazine_job/

 

 とまぁ長々と引用したけどこれは2010年の話。

 正社員で雇わないでバイトから雇えば良かったのになんでそんなことしちゃったの?会社で働いたことなかったの・・・?と思うけどそれはさておき、まぁここに書いてあることを読むと結構共感出来る。・・・この社長の年齢が結構いい年であることを考えると背筋が震えるような文章ではあるけれど。

 書きたくないライターを雇っちゃいました、とか解雇しろよっていうか何やってんだよ、と思うし。給料泥棒の癖に要求するものは一人前ってのも腹立つ話で共感できるし。労働に対して強い向上心を求めるのもすごく共感できる。

 

 

 まぁでも、2007年の頃から変わっていないとして給料が15~20万(しかもこれ額面なので保障を引いた手取りはバイト以下になるレベル)とか、住宅補助か通勤補助は選択、しかも全額でないとか、そういう基本的な人権を奪うレベルの酷い雇用条件を突き付けているんだから、労働者のモチベーションが上がんないってのも当然なわけで。

 しかも本人は

 手が足りないのにもかかわらず、人を雇えば雇うほど私の負担が増していき、ほかの編集部員の給料を出すために月給も何もかも私が一番低いワーキングプア状態で、もう心身共に限界に達して倒れかけました。

 

 って言ってるけど、確かGIGAZINEの事務所は自分の親の持ち家(ビル)の中にあり、当然本人もそこに住んでいるはずである(本当にワープアならそうする)。しかもそのビルのリフォームだってGIGAZINEの経費でやってるわけで。

 自分の家賃/光熱費/通信費/食費はGIGAZINEの経費で落としているんだから可処分所得を考えると、それでもお前が一番恵まれてるんだよって労働者は思ってたんじゃないのかと。それなのにお前らより俺の方がが働いていて貧しいんだよ、もっと働けとか言われたらやる気も萎えるよね。しかももし万が一、GIGAZINEオフィスの登記がGIGAZINEのものでなく親の物だとして、入居料とか支払ってんだとしたら、それはそれでねぇ、収入が目に見えない形であることになるわけですから、さらに社員と溝を産むと言うか。

 また、GIGAZINEはこう、ボヤッとした大きい理念を掲げて同志を募集しているんだけど、同志ならば株券の配分とか、そういう目に見えた利益=労働意欲を引き出さなければ意味が無い。しかも困ったことに、同志を募集しておきながらきちんとしたビジョンは打ち出せていない。

 そこには、馬車馬のように働いて僕の会社を大きくしてくれませんか?という一方的なビジョンしか無い。WINーWIN思想が無ければ経営者とは言えないんじゃなかろうか。

 

 で、なんと2013年も募集をしているので見ていると・・・

 

・雇用形態
正社員

 

・業務内容
記事作成・取材・レビューなど、記事と編集部に関することなら何でもあり

・必要となるスキルや経験

  • センター試験レベルの国語能力(あるいは入試の小論文が書けるレベルならまったく問題なし)
  • センター試験レベルの英語能力(英語以外の外国語をマスターしていればいるほど、英語の能力もヒアリングができるなど高ければ高いほどウェルカムです)
  • IT系から一般教養に至るまでの幅広い知識(GIGAZINEはIT系ニュースサイトなので、スマートフォン・アプリ・ハードウェア・ソフトウェアなどに通じていればいるほどアドバンテージになります)

・給与
給与見直しは毎月行われ、その時点での技能達成度や貢献度などに応じてアップ(数ヶ月間連続でアップし続けることも)。
評価は記事のページビューやネット上での共有数といったアクセス解析で数値として表れるものだけでなく、どれだけのハードルをクリアして記事作成のスキル・レベル・クオリティを上昇させているか、というようなものも含んでいます。
また、通勤費と家賃補助は選択制で、いずれか一方を選ぶことが可能となっています。
「どこに住めばいいのかわからない」という場合でも、経験豊富なGIGAZINE編集部員が相談に応じます。

・賞与
最初の1年間はたとえ経験者であっても即戦力にはならず、ひたすら覚えてマスターすることが大半であるため、とにかく1年を無事に乗り切った後、ようやく最低限のレベルを乗り越えてまともに評価できる状態になるため、その時点からの個人の実績と業績に応じて支給されます。
支給タイミングは通常の夏期・冬期賞与に加え、GIGAZINE全体の収益が上がっている場合には期末決算賞与があります。

・勤務地
大阪府大阪市

・勤務時間
標準労働時間帯9:00~18:00(昼食休憩時間など休憩時間あり)

・休日休暇
週休2日制(土・日)、夏期休暇、年末年始休暇、有給休暇などなど。

・福利厚生
社会保険完備(健康・厚生年金・雇用・労災)

・その他制度
昼食は食堂にお弁当が毎日宅配される仕組み、飲み物ありまくり、年一回の健康診断(血液検査+ワクチン接種)あり

 

 応相談ばかりだった頃から随分進歩しているじゃないか!とはいえ肝心の部分は変わっていない。有給休暇があるならきちんと具体的な数値を出すべきで、それが無いのは致命的だし、給与だって具体的な数値が(ry。

 採用後に条件が大きく違った場合に裁判になることを防ぐ為に具体的な数値を出さにわけで、つまりそこには大きな穴があるということ。

 給与だって15万から動かさない事だって出きるし、そもそも、気に喰わなかったら毎月ごとに減給食らわせられることも出来る訳ですよこの条件だと。最低賃金までだけど。

 

 しかもコーポレートビジョンとか見てもロクな情報が書いていないんだ。運営企業のサイトはリンクされてない。取引実績なども無い。営利団体である株式会社なら信用度を上げ自社サービスの価値を上げる為に真っ先に手を入れる部分ですよそんなの。それが無いってことはまぁ、なるべくして赤字になってんだなぁっていうか。

 自分の見栄とかエゴのために社長は仕事をしていて、その結果社員にもたらされるべき利益が損なわれているんだとしたら、それは問題だよ。そりゃあ労働意欲も減るよ。

 っていうか企業としてヤバいのはもうなんていうか、

 

成長し続けるGIGAZINE

 

2009年30%
2010年50%
2011年60%
2012年70%
2013年100%

 

このグラフのようなイメージで成長し続けており、さらなる飛躍を目指しています。GIGAZINEでの仕事は知的生産であり、豊かな想像力とそれらを組み合わせて具現化するだけのスキルが求められます。そして、GIGAZINEの成長とともに、GIGAZINEの一員であるメンバー自身もまた成長していくのです。

http://gigazine.co.jp/

 

 このグラフのようなイメージでってそれはお前の頭の中の話であって実際には右肩下がりなのかもしれないだろって思うし、普通はそういうつっこみに対処するために具体例を提示するんだよ。それがないっていうことは、つまり出来ないわけで、それがどういうことかっていうと、経営状態が限りなくオワコンに近いんだけどそれを明かすと人が集まらないのでお茶を濁してるってことでしょw

 

 こんなの見たらまともな人は来ないって・・・。

 だいたい、「個々人でいくらでも情報発信ができる時代において、GIGAZINEが行っている仕事は、個人のレベルを超えた「情報流通業」です。世界に広めるべき、あるいは人々の記憶に残しておくべきアイディアやニュースを、GIGAZINEの絶大な影響力を駆使して隅々まで配信していくこと。それがGIGAZINEの「ライフワーク」です。」って他社との具体的な差異を提示出来てないわけですよ。

 情報流通量ってどこのサイトでもやってるよ。

 差異を提示出来てないってことはどういうことかといえば、他社との差別化が出来ていなく、つまり経営マネージメントが適切に出来ていないわけで、今のままだとやばいんだけど会社として何をしたらいいのかわかんないってなっちゃってるわけで、それって要するに、本当に必要な人材は経営者ってことだよ・・・・。

 それが10年?13年?経ってもわかんないってのは経営者の素質ないってことだよ。金を払ってコンサル雇った方がいいよマジで・・・。コンサル雇う金が無いなら経営状態の悪化を理由に一回社員整理解雇して、ライターは外注にした方がいいって。

 一本5000円もあればかなり美味しい仕事って世界でしょ?ライターって。

 年間に400記事を掲載するなら、たったの200万でいいんだよ。今従業員10人雇うのにいくら使ってるのよ?一人20万+各種保障で月30万だとして300万でしょ?100万下げれんじゃん。で、そうすればテナント空くんだから自社ビルを余所に貸して利益上げろよっつー話ですよマジで。

 そもそも広告収入だって、GIGAZINEクラスのユニークユーザー確保出来てればだよ(閲覧者数2900万人、トータル閲覧回数8900万回)、それだけであなた、広告枠の価値は1週間100~200万くらいの値段になりますよ。マジで。月で600、年で7200万は行きますよ、マジで。

 そっから人件費引いても、7200-300×12で3600万。

 そっからサーバー/光熱費/取材費用引いても、年間1000万近い純利益は残るはずです。普通の経営手腕があれば。赤字とか有りえないんですよ、本当にね。いやもう本当にw

 財務諸表見てみたいよね。どこに金使ってんだよと。その1000万があればもっといい人間を雇うのに使えるわけでさ・・・。

 

 要するに、社長がゴミな時点で労働者の勤労意欲はたちまち萎えていくし、それを改革しようとしてもワンマン社長だから聞かないわけで・・・という循環をどうにかしない限り意欲の高い社員は辞めてくよって思った。