謀殺!
謀殺かと思う位に忙殺されている。
やらなければならないことが山積みで、正直こうして更新することが困難に思えるくらい。
先日乗換ついでに駅構内にある本屋で30分ばかり時間を潰すことがあった。
陳列棚の片隅にあったのが、”当書店の選ぶゼロ年代小説ベスト10”
ゼロ年代、と言う呼び方がいまだにしっくりこないのだけど、それはさておき、そこに装丁の変わった故・伊藤計劃氏の虐殺器官があった。
文庫本の帯に添えられた、伊坂幸太郎、小島秀夫、宮部みゆきの言葉。
ここに小島秀夫氏が並んでいる不自然さに、伊藤計劃氏の早すぎる死を痛感する。
宮部氏の”私には、三回生まれ変わってもこんなにすごい物は書けない”というキャッチは、故黒丸氏が先輩翻訳家から、あんなにすごいものは書けないねぇ、と散々馬鹿にされたというエピソードを思い出してしまい、煽りにしか思えないのだがw
まぁ、伊藤計劃はもうこの世にいないのだ。
圧倒的知識と、どこまでもシリアスな想像力で日本SF界に新たな価値観を敷いてくれた天才はもういない。
彼の残したものを見るたびに、その事を改めて思い知らされて胸の奥がえぐられるような思いに駆られるのだ。
晩節も何もない早すぎる死は、その勿体なさ故に伝説を作り上げると、ミュージシャンの誰かが言っていた。
僕の持つハーモニーの帯には、”伊藤計劃は傑作しか残さなかった”というキャッチが書かれている。