二条城絶叫

john fruscianteと荒木飛呂彦と舞城王太郎と伊藤計劃が好きすぎて二条城にて絶叫。連絡先は2jojojotaroアットマークgmail.com まで。 Last.fmのアカウントはhttp://www.lastfm.jp/user/nijojo

感想文 雑多編4

50:50

癌宣告を受ける若者(27歳)の話。
音楽を上手く利用したメリハリある演出がナイス。
本当、主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットは笑顔がかわいらしいわ。でもシリアスな演技もできるし、HESHERの時と同一人物だとは思えない。今回はすごく普通の気の弱い若者、という役どころ。
実話ベースだけあって周りの人の好意が空回りしちゃってる感じとかすごくリアル。
主人公を励ます会、みたいなパーティーがあって、それでまるで自分がすでに死ぬ人である、みたいな扱いを受ける所とか、急に優しくなった家族とか、肝心の部分には無理解、っていう扱いがとてもリアルだ。
実際はもっとこう、普通に接して欲しいものなんだろう。癌だからって100%死ぬと決まったわけじゃあないのにね。

生前から死人と接するような扱いを受ける事も辛い。
思えば僕もそういう扱いで誰かに接していたのかもしれないと思うとちょっと心が痛む。

結局癌は治り、ハッピーエンドに近い終わり方をするのだが、苦悩や苦痛、悩みが重くなり過ぎないよう意図して軽く描かれているので、見終わった後にモヤッとしたものは残らない。

 


シリアナ

No see evilだったかな?なんかそんな名前のCIAの実体験記が原作。
架空の中東シリアナという国で、どうCIAが工作して自国に有利に石油情勢を運ぶか、みたいな話。えげつない事をやっているが、実話ベースというのがどうにもこうにも。やっぱり原作を読むべきなんだろう。
話の展開はとても速く、軸となる三人の登場人物を切り替えながら話が進んでいくので、なかなかすんなりと理解するのは難しい。こういう風にするなら、ブラックホークダウンの尋問シーンのような、ドキュメンタリー風の演出を交えながら話を進めていった方が有効だったんじゃないか。

脚本や演出方法にまだまだ余力があるな、と感じる一本だった。

 


アジャストメント

SF。原作はP.K.ディック。運命調査局という、人を定められた運命通りに行動させる役所が介入してくるのだが、それを乗り越えられるだろうか=人は運命を変えられるか?という話の筋書き。

小道具的に出てくるSF要素と、CG技術以外は見どころなし。原作者のファン以外は見る必要ないんじゃあないのかと・・・。