二条城絶叫

john fruscianteと荒木飛呂彦と舞城王太郎と伊藤計劃が好きすぎて二条城にて絶叫。連絡先は2jojojotaroアットマークgmail.com まで。 Last.fmのアカウントはhttp://www.lastfm.jp/user/nijojo

書評/石田スイ/東京喰種 1-7

 空港の書店に7巻が平積みになっていたので。ペニスマンの作者石田スイ先生の最新作ですね。ペニスマンの。

 書評というか感想なんだけれども、1巻から巻数を追うごとに絵柄が雑になっていくのが心配で心配で。週刊連載じゃなくて月刊の方が向いてるんじゃあないのか?と思う。twitterで担当さんと一緒に凛として時雨のライブ見に行った!と報告されていたが、相当溜まってるんだろうな、ストレス。読書家、刺青、マスク、といったものが好きであられるのがヒシヒシと伝わってきて親近感を強く覚える作家さんなので無理はしないでほしいと思う。話の展開も序盤はテンポよかったのに5巻あたりからゆっくりと展開し始めてるし、ストック切れかけてるんかな、と。

 伝わってくるもので言えば、女性っぽさというか、女性ですよねと思っていたんだけれども、どうやら男性らしい。

 

 ”ヤングジャンプ編集部の松尾と申します。貴重なスペースをありがとうございます。
 小誌で「東京喰種トーキョーグール」を連載中の石田スイ先生(男性)のデジタルアシスタントを募集しています。
 下記条件に当てはまる方のご応募をお待ちしております。

 ※作品は、以下のHPで確認いただけます。
               http://youngjump.jp/web_comic/   ”

 

 

  http://jac.1616bbs.com/bbs/jac_tree_p_10300.html

 

 石田スイ先生(男性)

 

 石田スイ先生(男性)

 

 石田スイ先生(男性)

 

 大事な事なので三回言いました。で、募集しているアシスタントの条件とか見てみると「25歳以下の男女募集」「仕事場は禁煙」「給与は能力に応じて先生と相談」「通いの場合仕事場は福岡県福岡市」「すぐに入れる方」とある。

 

 

 それを基に安楽椅子探偵的に下種の勘繰りをしてみようと思う。

 

 

 

 

 石田スイ先生は個人情報を公表していない作家さんだけれども、25歳前後の年齢なんだろう。性別は男性。家は福岡市。タバコは吸わない。姉と妹が一人づついるらしいので、やたらと伝わってくる女性らしさはそれなのか?と思う。いやむしろ女性性への憧れが強いんじゃないか?とも思うが。

 思うが、描写であったり細かい視点やらキャラクター作りやら本の装丁やらがやたら女性女性してるんだけれど、ペニスマンの頃はふつーの下ネタだったしちんこの描き方も見慣れてるなという感じだったし、twitterとかでの丁寧さとか、そういうのもひっくるめて姉か妹に委ねている可能性はある。たとえばネームの段階で姉妹にアドバイスを貰っていたりとか、姉妹が積極的に作品に介入してくるなら、東京喰霊から伝わってくる異様なまでの女臭さの原因はそれと言う事になり、納得出来る。

 

 

 ちなみに某大型掲示板ではこんな推理がされている。

 

653 :名無しんぼ@お腹いっぱい:2012/12/22(土) 16:55:28.20 id:TAEa6/qk0
 アシ募集では男ってなってるのに作者が女ってのはどこソースなの?

 

 

 >>653
男のシャワーシーンばかりを描くし、ヒロインの扱いが女性視線だからホモだと疑ってるが、 射精を体感で感じる男はドピュって描くけど、外から見ている女はドロリと擬音を使うので、それで女だと疑ってるヤツもいるみたいだな。
 >>653
あくまでオレの思いこみだけど
・この漫画女性が男性をぶっ飛ばす展開多いよね。異性をなぎ倒したりは性にコンプレックス持ってる人に多いパターン。
・絵柄服装その他(特に男性の顔立ちが女性っぽいetc)
・(男)表記は女性嫌いやキツい仕事だから男性が欲しい(男と表記すれば女性は敬遠しがち)
雇用機会〜のせいでスタッフ募集に性制限つけらんなくなったし。
まぁ単にゴシップを楽しむ程度で性別はどうでも良いとは思ってるけど。

 

 「男のシャワーシーンばかりを描くし、ヒロインの扱いが女性視線だからホモだと疑ってるが、射精を体感で感じる男はドピュって描くけど、外から見ている女はドロリと擬音を使うので、それで女だと疑ってるヤツもいるみたいだな。」

 なるほど確かに。と思わせる、説得力ある着眼点だ。

 逆に、ファッションや男性の顔立ちetcはペニスマンの頃や現在ではあまり感じられない要素である。1~5巻の頃までは確かに女性性の強さはあった。ファッションにしろ、文章にしろ。しかしそれも女兄弟がその頃濃密に作品に関与していたと考えれば納得できる点である。家には姉妹の読むファッション誌の類がゴロゴロしていただろうし。飛躍すれば女兄弟じゃなくても、例えば彼女なんかでもいいわけで、やっぱり男なんじゃないかな、と思う。腑に落ちないのは射精のドロリくらいであるが、そういえば何かの小説か漫画で「どろりとした粥の如き精液」みたいな描写があったのを記憶している。読書家であればそれを覚えていて流用した可能性もあるのではなかろうか。それにどろちっち、というネタに固執していたというのも考えられる。という訳で、これでいよいよもって男性を疑わない理由が無い。

 

 連載誌からして女性よりも男性を狙った方がいい訳で、自らが女性であるという装いをした方がメリット的にもある。女性だと思っていれば、内容のインパクトも轍だって女性がこれ描いてるってスゴいな、と、実力以上の評価を貰う事も可能であり、戦略的に取って損はないからだ。

 というわけでわたしは石田スイ男性説を推しておきたい。時雨のピエールの描き方もなんとなく男が描きそうな絵だったし。

 

 「25歳以下の男女」をアシスタントの条件にするという事は、多分本人の年齢が25歳前後であるからだ。2010年まで投稿生活をしていて、11年からのデビュー、という事なので、仮に現在25歳であれば2010年には23歳。おそらく会社務めという形での社会人経験は無いだろう。自分より年上の人間を使うの事にかなり抵抗があるはずだ。上げて来たものへのダメ出し、注意、そういう物を自分より年上の人間にするのは社会人経験があってもかなりやりにくい。可能性としては石田スイ姉が25歳で石田スイはそれよりもっと若い、というのも考えられるが、いずれにしても25歳より上と言う事は無い。ギリ昭和生まれか、平成最初生まれだろう。

 

 

 さて一巻の巻末にあるthanksに姉と妹以外の人の名前も出ており、村岡ユウ先生である。アシスタントだったんだろうか。村岡ユウは広島大学を出ているので、そこで繋がりがあったのなら、石田スイも広島大学に通っていた可能性はある。あるいは大学は東京で、そこでアシスタントをしていたが、連載が決まり地元に戻る事にした、とか。むしろそっちの方が考えられる。

 アシスタントの急募も、姉か妹か彼女か嫁か母親が手伝っていたとして、それが就職か結婚出産か別れたで戦線離脱である、という理由であるのなら納得できるし、最近の巻での作画の粗さも、それに伴う女性っぽさの喪失と男性っぽさの急浮上も全て納得できる。

 

 

 う~ん、全然安楽椅子探偵出来てない。とりあえず、月刊でクオリティの高い作画と練られたストーリーを楽しみたいんだけれど、まぁ金銭的に無理だろうし、石田スイ的にはアニメ化ゲーム化、特にPSPでのゲーム化を強く狙ってるだろうし、当分先なんだろうなぁ、と。男性なら金の事を強く意識するだろうし、なおさらだ。

 週刊なら原稿料8000~10000×18ページ×4=平均値をとって648000円が毎月入ってくる。アシスタントを日給8000円で雇うとして、X週 x X日 x 人分のマイナスだ。これに仕事場の家賃、光熱費が引かれていくし、当然のように税金分は残しておかなければならない。仮にアシスタントが3人×週3であった場合、4週×9×8000円、288000円の支出でこれに家賃と光熱費がのっかってくるとしても大分残る。週刊ならアシスタントの数を増やしても、アシスタントの給料に色をつけても、結構手元に残る。

 これが月刊になると同じ原稿料でも単純に四分の一の給与しかない。ページあたり1万だとして、18万。あまりに少ない。それを考慮して出版社が月刊の原稿料に色をつけていたとする。2倍だとしても36万だ。家賃光熱費生活費を引くと手元に残るのは…。

 

 最大の違いは単行本の出版ペース。5%~8%×発行部数×本の単価が印税として入ってくるが、週刊連載だと年間3~4冊出るのに月刊だと年間1冊がやっと。東京喰種の発行部数は調べていないが、確か6巻の初週売り上げが3万部とかだったので、重版込みで1冊20万~30万部は刷っているだろう。全ての数字の中間値をとったとして、印税は6.5%*25万部*510円=828万7500円。これは月刊の印税。週刊だと四倍されて3200万くらいになるので……あれ?デビューしてから2年、印税だけででもう6000万くらい稼いじゃったのか?w 発行部数が15万から20万の間だとしても大分稼いじゃってる計算になるな・・・

 

 福岡なら家が建つ!福岡なら!なんかちょっと引いたわw